【新唐人日本2011年4月22日付ニュース】東日本を襲った大地震から1ヶ月半。桜の花が満開を迎える花見の季節ですが、被災地を思いやり、今年は各地で自粛ムードが見られました。一方、被災地の業者は、消費を増やす事が被災地への一番の支援だと述べます。
毎年、桜の季節は日本人にとって楽しみな時期でもあります。家族や友人らと共に、満開の桜の下で、食事をしながら話に花を咲かせる。もちろん、おいしいお酒も欠かせません
しかし、今年は地震の影響で、おいしいお酒の製造業者も大きなダメージを受けました。
52歳の斉藤さんもその中の一人です。先月、気仙沼にある斉藤さんのお店“両国”は、津波によって15mも流されました。
81年の歴史を持つ老舗“両国”。日本政府が指定した重要文化財でもあります。斉藤さんの祖父が1903年の創業以来集めてきたお酒の配合メモや顧客情報も、今回の地震でなくなりました。幸い、1キロ先にある工場のほうは、無事でした。
気仙沼の酒屋“両国” 斉藤社長:「酒が残っていて看板が無傷であって、あれだけの瓦礫のなかで、あそこに店を出すか出さないか、まだ悩んでいますけれども、仕事としてはとにかく酒屋を続けることなのかと思っています」
お酒の販売量は毎年8万本でしたが、地震の影響で8割のお客さんを失ったため、今年の売り上げは半減する見込みです。
気仙沼の酒屋“両国” 斉藤社長:「自粛と言うのは分からないわけでもないですが、まだ気持ちにもゆとりがある。懐にもゆとりのある地区の方々はできれば 今までより以上に東北の商品を消費して頂きたい。そうしていただける事が一番の復興支援だと私は思います」
被災地のことを思いやり、各地で自粛ムードが見られ、東京都では上野公園の桜祭りを見送りました。
それでも、花見にやってくるお客さんは少なくありません。
上野公園来訪者:「お金のある人は是非お金を使ってもらって、それで結果的に経済がまわれば日本も全体が元気になるわけだから」
上野公園の草野さんも、たくさんの方々が花見に来てほしいと言います。
上野公園観光協会 草野正弘:「庶民の楽しみまで奪うことはできないので、桜まつりは中止させていただきましたが、お花見は是非皆さん来ていただいて、上野公園のきれいな桜を楽しんでいただきたいです」
政府の大まかな統計によると、今回の地震と津波による直接的な損失額は3000億ドルを越えると見られ、史上最大規模の被害額を記録しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
(中国語)